唐絵（からえ）の系譜 将軍家の襖絵／雪舟と狩野派

雪舟（Ⅰ420-1502？）は、室町時代（Ⅰ338-1573）に山口で活躍しました。当時雪舟を庇護した大内氏の山口の居館は、「花の御所」に代表される京都の足利将軍邸を模して築かれており、応仁の乱を戦った大内政弘（1446-95）の居館もまた将軍邸に倣って造られ、その襖は、雪舟が描いた山水図によって飾られました。そしてその雪舟の山水図は、京都の将軍邸の襖に、将軍家のお抱え絵師・周文が、当時人気が高かった「唐絵（からえ）」と呼ばれる中国絵画をお手本に描いた山水図に倣って制作されたものでした。「唐絵」を尊重し、制作の規範とするこのような美術文化は、室町時代の足利将軍家から、江戸時代の徳川将軍家へと継承され、武家文化の大きな柱の一つになりました。本展では、周文…雪舟…江戸狩野派という唐絵画家の系譜、［将軍家の襖絵］/［雪舟と狩野派］という２つの展示によってご覧いただきます。

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